SMC®アッセイのステップごとのガイド
このステップごとのガイドでは、SMC® Human IL-6 High Sensitivity Immunoassay Kitを例に、1分子カウント(SMC®)アッセイを実施する方法を開始から終了まで説明します。スタンダードの溶解、標準曲線の作成、ビーズと検出抗体の調製と分注、溶出と中和までの各ステップに関する動画も視聴できます。
スタンダードの溶解方法
以下に、SMC® IL-6アッセイのスタンダードを溶解するための手順を示します。
- ホイルとシールをはがし、ゴム栓をゆるめます
- このゴム栓はバイアルから外さないように注意してください
- IL-6凍結乾燥スタンダードを250 µLの超純水で溶解します
- 数回バイアルを転倒混和します
- バイアルを5~10分間静置します
これらのステップをまとめた動画も視聴できます。
標準曲線の作成方法
以下に、SMC® IL-6アッセイの標準曲線を作成する手順の概要を示します。
Standard Diluentの分注
- 12チャネルリザーバーのウェル2~5に、Standard Diluentを1,000 µLずつ添加します
- 次に、ウェル6~12にStandard Diluent を500 µLずつ添加します
標準曲線用の連続希釈液の調製
- IL-6スタンダードバイアルの開始濃度については、分析証明書の基準値を参照してください
- IL-6スタンダードストックを50 pg/mLになるように、少なくとも1 mLの最終溶量で希釈します
- 50 pg/mLのスタンダードストック1 mLを12チャンネルリザーバーのウェル1に添加します
- ウェル1から500 µLをウェル2に移し、十分に混合します
- 連続希釈をウェル2からウェル11まで行い、都度十分にむらなく混合します
- ウェル12には何も添加せず混合します
サンプルおよびスタンダードのアッセイプレートへの分注
- 各スタンダード75 µLをアッセイプレートの対応するウェルにピペットで添加します
- サンプル75 µLをアッセイプレートの対応するウェルにピペットで添加します
以上の各ステップの操作はこの動画でも確認できます。
ビーズの調製・分注方法
以下に、SMC® IL-6アッセイのビーズの調製と分注の手順を示します。
キャプチャ抗体ビーズの調製
- IL-6キャプチャ抗体ビーズを、ローテーター(rotisserie-style mixer)で、すべてのビーズが懸濁するまで混合します(推奨時間は30分以上)
- 次に、ビーズバイアルの全量を11.0 mLのAssay Bufferに添加します
- ビーズバイアルを0.55 mLのAssay Bufferでリンスして加え、すべてのビーズを回収します
- 穏やかに転倒混和します
- アッセイプレートに分注するため、ビーズをリザーバーへ分注します
キャプチャ抗体ビーズのアッセイプレートへの分注
- 希釈したビーズをアッセイプレートに1ウェルあたり100 µLずつピペットで分注します
- 各分注操作の間にピペットを用いてビーズを再懸濁します
キャプチャインキュベーション
- アッセイプレートを透明な粘着プレートシールを用いてシールします
- シールをしっかり押さえて密閉し、漏れや交差汚染を防ぎます
- マイクロプレートインキュベーター/シェーカーにおいて25℃で2時間インキュベートします
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
- プレートを推奨のJitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカーにセットします
- 「Mix 5」をクリックします
- 攪拌は25℃で2時間行います
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
この動画で各ステップを確認できます。
検出抗体の調製・分注方法
以下に、SMC® IL-6アッセイの検出抗体の調製と分注の手順を示します。
- BioTek™ 405™ TSUVSプレートウォッシャー(カタログ番号:95-0004-05):
- プレートをマニホールド上にセットします
- 洗浄プログラムの「Post Capture Wash」を選択します
- 「Run」をクリックします
検出抗体の調製方法
- 1x検出抗体の調製: 250 µLの20S検出抗体を4,750 µLのAssay Bufferに添加します
- 希釈液を転倒混和します
- 0.2 µmフィルター付きシリンジで希釈した検出抗体をろ過し、リザーバーに入れます
検出抗体をアッセイプレートに分注します
- プレートウォッシャーからプレートを取り外した後、検出抗体を1ウェルあたり20 µLずつ分注します
- アッセイプレートを透明な粘着プレートシールでしっかりとシールします
- マイクロプレートインキュベーター/シェーカーで25℃で1時間インキュベートします
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
- プレートを推奨のJitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカーにセットします
- 「Mix 5」をクリックします
- 攪拌は25℃で1時間行います
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
検出抗体の調製および分注方法はこの動画をご覧ください。
溶出・中和ステップの実施方法
以下に、SMC® IL-6アッセイの溶出と中和の手順を示します。
検出洗浄1
- BioTek™ 405™ TSUVSプレートウォッシャー(カタログ番号:95-0004-05):
- プレートをマニホールド上にセットします
- 洗浄プログラム「4 Cycle Pre-Transfer」を選択します
- 「Run」をクリックします
検出洗浄インキュベーション後
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
- 4CyPrTr洗浄後、プレートを推奨のJitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカーにセットします
- 「Mix 3」をクリックします
- 攪拌は25℃で1~5分間行います
検出洗浄2
- BioTek™ 405™ TSUVSプレートウォッシャー(カタログ番号:95-0004-05):
- プレートをマニホールド上に再びセットします
- 洗浄プログラム「Final aspiration」を選択します
- 「Run」をクリックします
Buffer Bの分注
- プレートウォッシャーからプレートを取り外した後、Buffer Bを1ウェルあたり11 µLずつ分注します
- アッセイプレートを透明な粘着プレートシールを用いてシールします
溶出インキュベーション
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
- プレートを推奨のJitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカーにセットします
- 「Mix 5」をクリックします
- 攪拌は25℃で10分間行います
Buffer Dの分注
- 新しい96ウェルアッセイプレートにBuffer Dを1ウェルあたり11 µL添加します
- アッセイプレートを透明な粘着プレートシールを用いてシールします
2枚目の96ウェルプレートに溶出液を分注
- アッセイプレートをSMC®マグネット上にセットします
- 室温で2分間静置して、ビーズが沈降し、ペレットを形成できるようにします
- ウェルの端に赤い点のように見えるビーズペレットが形成されます
- アッセイプレートの溶出液10 µLをプレートのV底から直接吸引して、先の手順でBuffer Dを添加した96ウェルプレートに移します
- ビーズペレットには触れないようにします
- 操作ごとにチップを交換してください
最終攪拌ステップ
- 推奨のBoekel Scientific Jitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカー(VWRカタログ番号:35821-065):
- SMC® 384ウェル読み取りプレートを黒色の蓋で底をカバーしたまま推奨のJitterbug™ Heatedマイクロプレートシェーカーにセットします
- 「Mix 5」をクリックします
- 攪拌は2分間行います
- プレートを1,100 xgで1分間遠心分離します
384ウェルプレートに中和溶出液を分注します
- 384ウェルプレートのQuadrantの使用手順を確認します
- 1ウェルあたり中和溶出液20 µLをSMCxPRO® 読み取りプレートの対応するウェルにピペットで添加します。
プレート読み取り前
- 読み取りプレートを透明な粘着プレートシールでシールします
- プレートを約1,100 xgで室温で1分間遠心分離します
- プレートシールをはがし、読み取りプレートのウェルを確認し、気泡がある場合は除去します
プレートの読み取り
- アルミニウムホイルシールでプレートをシールします
- シールはしっかりと行ってください
- プレートから底をカバーしていた黒色の蓋を外します
- プレートをSMCxPRO®システムにセットし、読み取ります
SMC®プロトコルの主な溶出および中和ステップについては、この動画をご覧ください。
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研究目的での使用に限定されます。診断目的では使用しないでください。
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