塗料・コーティング ― バインド剤

バインド剤、すなわち「展色剤」は塗料の3成分のうちの1つであり、塗料顔料を結合して乾燥時に塗装面に残り、塗料に保護特性も持たせます。バインド剤は合成樹脂または天然樹脂を含み、アクリル、ポリウレタン（イソシアネートを含む）、ポリエステル、メラミン樹脂、エポキシ、油脂などがあります。

ウレタンバインド剤：イソシアネート

イソシアネートはウレタン化合物の形成に使用される有毒な化合物です。イソシアネート基がヒドロキシル基と反応してウレタン構造を形成します。イソシアネートは反応性が高く、吸入や皮膚接触によってばく露すると、職業性喘息と「過敏性肺炎」を発症する可能性があります。その他の症状には、胸痛、呼吸困難、皮膚と粘膜の過敏症などがあります。労働者は、ウレタン製品製造中のほか、断熱材、現場発泡包装、表面コーティング、家具製造、マットレス、詰め物、靴、接着布などの発泡用途でもイソシアネートにばく露する可能性があります。

イソシアネートは、一般にウレタンポリマー、ウレタン塗料、スパンデックス繊維、熱可塑性エラストマーの形成に使用されます。イソシアネートはあらゆるポリウレタン製品の原料となる化合物であり、代替品はありません。

現在のイソシアネートサンプリング法は、業界に難題を突き付けています。サンプリング機器はSTELサンプリングにしか適さず、イソシアネートへの真のばく露量を示さない可能性があります。多くの場合、労働者はサンプラーを装着するためにまず作業場から出なければならず、その後サンプラーを回収するために作業場から再度出るため、時間と生産性が失われます。さらに、結果が信頼できないリスクをなくすため、既存の方法ではサンプリング直後に脱着する必要があります。この課題に加えて、（サンプリングと分析のために）サンプラーと試薬をサンプリング場所に／から出荷する不便さがあり、サンプラーの保管が不安定なためにいくらかの試料ロスが発生します。

メルクの新しいイソシアネート用ASSET™ EZ4-NCOドライサンプラーは、究極の感度、安定性、および信頼性により、これらの課題を克服し、信頼できる結果を出します。