コンテンツへスキップ
Merck

栄養感知の制御不全 - Deregulated Nutrient Sensing

Hallmarks of Aging episode 5 Deregulated Nutrient Sensing

代謝活動は細胞にストレスを与えます。代謝活性、栄養条件と組成の過剰な変化は細胞をより早く老化させる原因です。

時間の経過とともに、代謝と代謝副産物は酸化ストレス、ERストレス、カルシウムシグナル伝達、ミトコンドリアの機能不全を介して細胞を損傷します。それゆえ、生物は、多すぎず少なすぎず、身体に適切な量の栄養を確実に摂取するために、複数の栄養感知経路に依存しているのです。しかし、細胞機能のダメージにつながる現象は栄養感知分子と下流経路の制御を不全にします。その結果、間違った方向へ導かれた視床下部は身体が実際に食物を必要としないときでも、より多く食物摂取をするためのシグナルを送ってしまいます。すると、老化に伴う肥満、糖尿病、他の代謝性疾患が起こります。更に悪化すると、JNKとIKKのクロストークを介して起こる肥満性あるいは糖尿病性の慢性炎症が更に栄養感知の制御を攪乱します。

おそらく、非常に多くの相互依存している経路が代謝を老化に結びつけるため、これらの経路はアンチエイジング治療の研究において最も注目されています。ここ10年では、今のところマウスやモデル生物に限定して示されているのみですが、レスベラトロールとカロリー制限の効果がかなり話題を呼びました。今日までにヒトの寿命延長対策として証明されているのは、断続的なカロリー制限(すなわち断食)だけです。

Hallmarks of Aging episode 5

特徴と疾患

急速で制御不能な細胞分裂によって特徴づけられるがんは、テロメア短縮と拮抗するテロメラーゼ活性の異常亢進に由来しているかもしれません。テロメアが失われないために、がん細胞は分裂し続け、不死化します。この事実から、テロメアとテロメラーゼは抗がん剤開発の魅力的なターゲットとなっています。

最近の文献:

1.
de Cabo R, Carmona-Gutierrez D, Bernier M, Hall M, Madeo F. 2014. The Search for Antiaging Interventions: From Elixirs to Fasting Regimens. Cell. 157(7):1515-1526. https://doi.org/10.1016/j.cell.2014.05.031
2.
Longo V, Mattson M. 2014. Fasting: Molecular Mechanisms and Clinical Applications. Cell Metabolism. 19(2):181-192. https://doi.org/10.1016/j.cmet.2013.12.008
3.
Cheng C, Adams G, Perin L, Wei M, Zhou X, Lam B, Da Sacco S, Mirisola M, Quinn D, Dorff T, et al. 2014. Prolonged Fasting Reduces IGF-1/PKA to Promote Hematopoietic-Stem-Cell-Based Regeneration and Reverse Immunosuppression. Cell Stem Cell. 14(6):810-823. https://doi.org/10.1016/j.stem.2014.04.014


お問合せ先

メルク ライフサイエンス リサーチ&バイオロジー

On-Lineフォーム:製品・技術に関するお問合せ
TEL(テクニカルサービス):03-4531-1140
TEL(ご注文関連):03-4531-1141