Second-Generation, Designer-Surfactant Kits: ―水溶媒での有機合成反応を実現-

はじめに
Lipshutz博士が開発した界面活性剤TPGS-750-Mを用いると、クロスカップリング反応、メタセシス反応、トリフルオロメチル化反応など、種々の有機合成反応が水溶液中で実施可能になります。合成反応を水中で実施することは、コスト、環境への負荷、安全性などの点で多くのメリットがあります。水中でナノミセルを形成するアンフィフィルを利用した、新たな有機合成のアプローチです。私たちは、Lipshutz研究室の協力のもと、TPGS-750-Mを含む反応キットを提供しています。0.5 mmolスケールのready-to-use反応キットでまずはお試しください。

利点
- オールインワンの便利なシングルユースキット
- 充実したプロトコル
- これまで溶媒に依存していたクロスカップリング反応を水中で簡単に準備可能
- 持続可能で環境にやさしいグリーンケミストリー製品
- キット内の個々のコンポーネントは別途購入も可能
各種プロトコル
プロトコルは各反応キットに同梱されています。
Innovation with Designer Surfactants
有機基質は不溶性であるため、室温、水中で遷移金属触媒反応を行うのは非常に困難です。しかし、環境にやさしい化学を目指すグリーンケミストリーの観点からは非常に魅力的です。界面活性剤を用いるカップリングでは、水中でナノミセルを形成するアンフィフィルを利用して有機合成反応を実現します。Lipshutz博士らは、最大限の反応効率と収率を得るために、TPGS-750-M(733857)などの「デザイナー界面活性剤」を開発しました。有機溶媒不使用で追加エネルギー(加熱や冷却)不要という環境にやさしい技術に役立つ界面活性剤の開発により、Bruce Lipshutz博士は2011年にPresidential Green Chemistry Challenge Awardを受賞しました。
ACS Webinets™
Designer Surfactants:How to Reduce Waste & Run Reactions in Water
TPGS-750-Mの詳細は、Technology Spotlightでご覧いただけます。
Aldrichimica Actaに掲載されている本技術の特集:
1. Lipshutz, B. H.; Ghorai, S. Aldrichim.Acta, 2008, 41, 59.
2. Lipshutz, B. H.; Ghorai, S. Aldrichim.Acta, 2012, 45, 3.
3. Lipshutz, B. H.; Ghorai, S. Aldrichim.Acta, 2015, 48, 23.
関連製品
参考文献
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